ロバート・K・グリーンリーフ氏が提唱したこの考え方はスティーブン・コヴィー、ピーター・センゲなどの賢人から称賛され、ピーター・ドラッカーは彼を”私が出逢った中で最も賢い人“と評しました。
ロバート・K・グリーンリーフとは
米国:1904~1990。アメリカAT&Tにてマネジメントセンター長として活躍。在職中にマサチューセッツ工科大学やハーバード・ビジネス・スクールでも客員講義を行い、またダートマス大学やヴァージニア大学で教鞭をとりました。退職後、教育コンサルタントとして第2の人生を歩み始め、応用倫理研究センターを1964年に創設。 リーダーシップ研究の中で彼は“サーバント・リーダー”という言葉を生み出し、66歳の1970年には“リーダーとしてのサーバント”というタイトルでエッセイを発表し、米国におけるサーバント・リーダーシップの認知度を上げ、1990年に亡くなるまで執筆活動を続けた。
アメリカでは、サウスウエスト航空、スターバックスなど様々な企業で普及。病院、警察などの行政機関など、様々な組織で導入されています。いくつの大学、大学院でも講座が開かれています。 オランダ、イギリスをはじめとするヨーロッパ、シンガポール、オーストラリア、ハワイ、韓国など世界の様々な国で普及が進んでいます。
サーバントリーダーシップ自体は、聖書や中国の古典の中でも語られている考え方であり、古来からある本質的なものです。しかし意外なことに、近年の急激な環境変化に最も適応するリーダーシップスタイルとして、日本でも注目されるようになってきました。
世の中の成熟化にともない、働く人の価値観が急激に変わってきました。
VUCA時代において、組織やマネジメントの在り方も大きな変化が求められています。
それらがPCにおけるアプリケーションだとすると、サーバントリーダーシップはOSにあたるものです。 グリーンリーフは、マニュアル的な手法やメソッドは残していませんが、多くの研究者がグリーンリーフの言葉から、読み取ったことを整理しています。
グリーンリーフセンターの元所長であったラリー・スピアーズがまとめた「サーバントリーダーの10の属性」は有名なものです。以下は代表の真田がそれを参考に作った「サーバントリーダーシップ10の特徴」です。
相手が望んでいることを聞き、どうすれば役に立てるかを考える。
自分の内なる声を聞き「私は(私たちは)何者か」を考える。
相手の立場に立って相手の気持ちを理解する。
相手の心を無傷の状態にして、本来の力を取り戻させる。
鋭敏な知覚により、物事をありのままに見る。
権限に依らず、服従を強要しない。相手に納得を促すことができる。
自分の利益よりも相手の利益を考えて行動できる。
仲間の成長に深くコミットしている。ひとり一人が秘めている力や価値に気づいている。
人々が大きく成長できるコミュニティを創り出す。
日常業務を超えた志の高いイメージ、大きな夢やビジョナリーなコンセプトを持つ。
現在と過去の出来事を照らし合わせ、そこから将来を予想する。